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試験情報 更新日 2026.07.27 文・コンパス管理人

中小企業診断士1次試験の完全ガイド|日程・合格基準・科目合格制度

中小企業診断士1次試験は、7科目の知識をマークシート形式で問う試験です。合格基準や科目合格制度、免除制度の仕組みを理解しておくかどうかで、学習計画の立てやすさが大きく変わります。私自身、1次試験を2回受けており、1年目に合格した効力を2年目に使い、3年目は制度上の効力が切れて1次から再受験するという経験をしています。ここでは令和8年度(2026年度)の日程を中心に、制度面を実体験を交えて整理します。

令和8年度中小企業診断士第1次試験の試験案内(公式)
令和8年度1次試験の試験日・時間割・配点・受験手数料。本記事の日程・時間割はこの公式発表に基づいています出典: 一般社団法人 日本中小企業診断士協会連合会(2026年7月26日取得)

令和8年度1次試験の日程と受験料

令和8年度の1次試験は、願書受付期間が令和8年4月23日から5月27日まで、試験実施日は令和8年8月1日・2日の2日間、合格発表は令和8年9月1日の予定です。受験料は17,200円(税込)で、これまでの14,500円から改定されています。なお2次試験(筆記)の受験料は17,800円から15,100円に改定されており、1次・2次を合わせた総額は32,300円と、改定前と同額に据え置かれています。

試験科目と時間割(令和8年度)

1次試験は2日間で7科目を受験します。各科目とも100点満点で、7科目の合計は700点です。令和8年度の時間割は次のとおりです。

日程 試験時間 配点 試験科目
1日目
令和8年8月1日(土)
9:50〜10:50(60分) 100点 A 経済学・経済政策
11:30〜12:30(60分) 100点 B 財務・会計
13:30〜15:00(90分) 100点 C 企業経営理論
15:40〜17:10(90分) 100点 D 運営管理(オペレーション・マネジメント)
2日目
令和8年8月2日(日)
9:50〜10:50(60分) 100点 E 経営法務
11:30〜12:30(60分) 100点 F 経営情報システム
13:30〜15:00(90分) 100点 G 中小企業経営・中小企業政策

注意したいのは1日目の重さです。1日目だけで4科目・合計5時間を受験し、しかも最後に90分の運営管理が控えています。朝9:50から夕方17:10まで拘束される長丁場で、体力と集中力の配分が想像以上に効いてきます。

7科目それぞれの特徴や攻略の優先順位は中小企業診断士の試験科目一覧|7科目の特徴と攻略の優先順位で解説しています。

試験地区と受験手数料

試験は札幌・仙台・東京・名古屋・金沢・大阪・広島・松山・福岡・那覇の10地区で実施されます。地方在住の場合は前泊の要否まで含めて計画しておくと安心です。

受験手数料は17,200円(非課税)ですが、これに加えてオンライン決済の事務手数料590円(税込)がかかります。申込がインターネットのみに変更されたことに伴う実費で、公式の試験案内にも明記されています。

合格基準は「総点60%」と「1科目でも40%未満なし」

1次試験の合格基準は、7科目の総点数が60%以上(420点以上)であり、かつ1科目でも満点の40%(40点)を下回らないことです。総点で基準を満たしていても、1科目だけ極端に低いと不合格になる、いわゆる足切りの仕組みがあるため、苦手科目を完全に捨てる戦略は取れません。私自身、得意科目である企業経営理論や経営情報システムで稼ぎながら、財務・会計や経済学のように得点が安定しにくい科目は40%のラインを大きく割らないよう演習量を確保していました。

1次試験合格の効力は2年間、2次試験を複数回受けられる

1次試験にすべての科目で合格すると、その効力は合格した年度と翌年度の2年間続きます。つまり1次試験に合格した年に2次試験で不合格になっても、翌年は1次試験を受け直さずに2次試験だけに専念できるということです。私は1年目に1次試験に合格し、2年目はこの効力を使って2次試験のみに専念し、TACに通学しました。ただし2年目も2次試験で不合格になったため、3年目は1次試験合格の効力が切れ、1次試験から再受験することになっています。

この制度を知らずに「1次に受かったら2次だけ考えればいい」と油断していると、複数年にわたって不合格が続いた場合に1次試験からのやり直しが必要になる点は、事前に理解しておくべきです。

科目合格制度で、1年で全科目を仕上げなくてもよい

1次試験には科目合格制度もあります。7科目すべてで基準を満たさなくても、個別の科目で満点の60%以上を得点していれば、その科目は科目合格として扱われ、翌年度・翌々年度の1次試験でその科目の受験が免除されます。この制度を使えば、1年で7科目すべてを仕上げる必要はなく、数年かけて科目ごとに合格を積み上げていく計画も立てられます。具体的な活用方法は科目合格制度の使い方|2年計画で受かるための科目選びで詳しく解説しています。

資格保有による科目免除制度

1次試験には、他の国家資格の保有状況に応じた科目免除制度もあります。免除の対象となりうるのは経済学・経済政策、財務・会計、経営法務、経営情報システムの4科目で、公認会計士は財務・会計と経済学・経済政策が、弁護士は経営法務と財務・会計が免除対象になります。税理士や税理士試験合格者も財務・会計が免除対象となり、情報処理技術者試験の一部区分の合格者は経営情報システム、不動産鑑定士試験合格者は経済学・経済政策が免除対象です。該当する資格をお持ちの方は、免除申請によって学習範囲を絞り込むことができます。

免除の対象資格・条件は年度によって変わります。申請前に受験案内で確認してください。

申込手続きはWeb試験システムで完結する

1次試験の申込は「Web試験システム」を通じてインターネット経由で行います。願書受付期間の初日からシステムが利用可能になり、期間内であれば24時間いつでも申込手続きができます。願書を郵送でやり取りしていた時代と比べると手続きの負担は小さくなっていますが、受付期間を過ぎると申込ができなくなる点は変わりません。受験を決めたら、願書受付期間が始まる前にどの科目を受験するか、科目合格制度や資格保有による免除を使うかどうかを整理しておくと、申込作業自体はスムーズに進みます。

2次試験の日程も見据えて逆算する

令和8年度は、1次試験の合格発表が9月1日、2次試験(筆記)の出願受付が9月1日から9月18日、試験実施が10月25日という日程で予定されています。1次試験の合格発表からわずか1か月半ほどで2次試験本番を迎える計算になるため、1次試験の結果を待ってから2次対策を始めるのでは間に合いません。1次試験が終わった時点で、自己採点である程度の合格見込みが立つのであれば、合格発表を待たずに2次試験の過去問演習を始めておく必要があります。

私自身、1次試験の手応えがあった年は、自己採点の結果を踏まえてすぐに2次試験の過去問に着手し、合格発表までの期間を空白にしないようにしていました。

令和7年度の合格率と、複数年計画の現実性

令和7年度(2025年度)の1次試験は、受験者18,360人に対し合格者4,344人、合格率23.7%という結果でした。前年の27.5%から低下し、過去5年でもっとも低い水準です。この数字だけを見ると厳しく感じられますが、1次試験合格の効力(2年間)と科目合格制度(2年間)という2つの仕組みがある以上、1年で無理にすべてを仕上げようとせず、複数年で計画を立てることは十分に現実的な選択です。合格率の詳しい内訳や他資格との比較は中小企業診断士の難易度と合格率|他資格との比較でわかる本当の難しさにまとめました。

1次試験の学習時間の配分や、3年間で使った教材と戦略の全体像は中小企業診断士の勉強時間は1000時間?合格者3年間の実際の使い方中小企業診断士の勉強法|3年かけて合格した診断士の学習戦略で紹介しています。独学と通信講座・予備校のどちらを選ぶか迷っている方は独学完全ガイド通信講座・予備校おすすめ比較、条件から講座を絞り込みたい方は講座診断チャートをご覧ください。教育訓練給付の活用を検討している場合は料金・教育訓練給付ガイドも参考になります。

1次試験は制度を正しく理解しているかどうかだけで、複数年計画の立てやすさが大きく変わります。合格基準・1次合格の効力・科目合格制度・免除制度という4つの仕組みを最初に整理しておけば、目の前の1年だけに一喜一憂せず、腰を据えて学習計画を組み立てられるはずです。

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※試験情報は2026年7月時点の日本中小企業診断士協会連合会公表資料にもとづきます。