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勉強法 更新日 2026.07.28 文・コンパス管理人

中小企業診断士1次試験 直前1か月の過ごし方|伸ばす3科目に6割を入れる

中小企業診断士1次試験 直前1か月の過ごし方|伸ばす3科目に6割を入れる

結論:直前1か月は「伸ばす3科目」に総時間の6割を入れる

中小企業診断士1次試験の直前1か月でやるべきことは、7科目を均等に回すのをやめることです。残り31日で点数が動く科目と、ほぼ動かない科目ははっきり分かれます。動く科目に時間を寄せ、動かない科目は「忘れない最小限」でつなぐ。この割り切りができるかどうかで、総点は30点から50点変わります。

具体的には、伸ばす3科目=中小企業経営・中小企業政策/経営情報システム/経営法務維持する3科目=経済学・経済政策/企業経営理論/運営管理。そして財務・会計だけは「毎日30分触らないと落ちる科目」として、伸ばすでも維持でもない третий扱いにします。直前1か月の総学習時間を約114時間(平日2.5時間×20日+休日8時間×8日)とすると、伸ばす3科目に58時間、財務に15時間、維持3科目に36時間、予備5時間という配分になります。

もう1つ、直前期の設計で見落とされるのが2日目の存在です。令和8年度は8月1日(土)・2日(日)の2日間。2日目の3科目(経営法務・経営情報システム・中小企業経営・政策)は、1日目の夜に2時間見直せる前提で仕上げるのが最も効率的です。逆に言えば、1日目の夜に頭が動かないほど消耗する受験生は、それだけで2日目に20点損をします。直前1か月の時間割は、この「1日目夜の2時間」を守るための体力設計とセットで組みます。

科目を「伸ばす・維持する・落とさない」に仕分ける

運営者の1次模試 科目別成績(合計487点)
直前1か月の起点になった7月上旬の模試。合計487点。ここから中小63点の底上げに最も時間を割いた
出典: 運営者提供(氏名・受験番号等はマスキング済み)

直前1か月の伸びしろは科目によってまったく違います。暗記の比重が高い科目ほど直前の詰め込みが効き、理解と手の速さで決まる科目ほど直前では動きません。私の実感値と、周囲の受験生の得点推移から見た目安が次の表です。

科目 直前1か月の伸びしろ 1か月放置したときの劣化 直前期の扱い
中小企業経営・中小企業政策 +15〜20点 大(2週間で半分抜ける) 伸ばす(最大投下)
経営情報システム +10〜15点 伸ばす
経営法務 +8〜12点 伸ばす(天井は低い)
運営管理 +5〜8点 維持+暗記部分だけ上乗せ
経済学・経済政策 +3〜5点 維持
企業経営理論 +0〜3点 維持(最小投下)
財務・会計 +3〜5点 大(手が止まる) 毎日30分で落とさない

ここで重要なのは、「伸びしろが大きい」と「劣化が大きい」は別の軸だということです。中小企業経営・政策は伸びしろも劣化も大きいので、ラスト2週間に集中投下するのが最適解になります。財務・会計は伸びしろが小さいのに劣化が大きい。だから時間は割かないが頻度は毎日という、他科目と違う扱いが必要になります。

不都合な事実:中小企業経営・政策を6月に仕上げても8月には残らない

他サイトはあまり書きませんが、中小企業経営・中小企業政策を早く始めるのは損です。白書の統計数値と政策の要件は、覚えてから2週間で半分以上抜けます。6月に完璧に仕上げた人が8月に55点、7月20日から詰め込んだ人が72点、という逆転は珍しくありません。この科目は「本試験の日に覚えていること」だけが得点で、途中経過に意味がありません。

2つ目の不都合な事実は、1次試験に電卓を持ち込めないことです。財務・会計の直前対策として「難しい論点をもう1周」をやる人が多いのですが、実際に本番で差がつくのは電卓なしで割り算と現在価値計算を手で回す速度です。60分で25問、1問あたり2分24秒。計算量の多い問題を2問捨てる判断も含めて、筆算の速度と取捨選択が得点を決めます。

3つ目は、総点420点ちょうどを狙う設計は落ちるということです。本試験は難化科目が毎年1〜2科目出ます。目標は450点に置き、全科目で44点以上(足切り40点+マージン4点)を最低ラインにしてください。420点狙いの人は、難化科目1つで一発で430→410に落ちます。

4つ目は、直前1か月に模試を2つ以上受けるのは時間の浪費だということです。模試は7科目で5時間半、復習に3倍の16時間かかります。7月上旬に1回だけ受けて弱点を確定させ、あとは過去問に戻るほうが点は伸びます。

残り31日を4ブロックに割る

1か月を漫然と過ごすと、必ず「得意科目ばかり触る」に流れます。週ごとに主役科目を決めて固定してください。令和8年度(8月1日・2日)を前提にした設計図が次の表です。

期間 残り日数 主役科目 この週にやること
7/1〜7/7 31〜25日 経済学・企業経営理論・運営管理 維持3科目の過去問を5年分1周。財務の毎日30分を開始。模試を1回受ける
7/8〜7/14 24〜18日 経営情報システム・経営法務 情報の用語一問一答と法務の会社法・知財を集中。維持3科目は間違い直しのみ
7/15〜7/24 17〜8日 中小企業経営・中小企業政策 白書の頻出図表と政策の要件暗記に25時間を投下。「1日目夜パック」を作る
7/25〜7/31 7〜1日 全科目の総ざらい 1日1科目30分の高速回転+本番と同じ時間割で1回通す。睡眠を7時間に固定

第3週の10日間が勝負です。ここで中小企業経営・政策に25時間を入れられるかどうかで、総点が20点変わります。逆に、第1週に中小をやってはいけません。忘れます。

投下時間の配分と目標点

総量114時間を7科目にどう割るか、目標点とセットで数字にします。ここを紙に書いて机に貼ってください。勉強時間の相場で言えば1次800時間の最後の14%にあたる部分ですが、この14%の使い方で合否が決まります。

科目 投下時間 目標点 最低ライン 主に使う教材
中小企業経営・中小企業政策 25時間 72 48 TACスピード問題集、白書要点まとめ、暗記カード
経営情報システム 18時間 68 44 一発合格まとめシート、ダンシ君のサブノート
経営法務 15時間 56 44 TACスピードテキスト(会社法・知財のみ)、過去問
財務・会計 15時間(毎日30分) 60 44 TAC過去問題集、スピード問題集
運営管理 14時間 68 48 TAC過去問題集、まとめシート
企業経営理論 12時間 70 48 TAC過去問題集(間違い直しのみ)
経済学・経済政策 10時間 60 44 TAC過去問題集、ほらっちチャンネル
予備・模試復習 5時間

合計454点。420点に対して34点のマージンがあります。教材はTAC過去問題集一発合格まとめシートを軸にし、直前1か月に新しい教材を買わない。新規教材は「見たことがない情報」を増やすだけで、不安を増幅させます。

平日の時間割:2時間・3時間・4時間の3パターン

平日にまとまった時間が取れないのが社会人受験生の前提です。「朝=財務」「隙間=暗記」「夜=主役科目」の3層構造にすると、確保できる時間が変わっても骨格が崩れません。

時間帯 2時間パターン 3時間パターン 4時間パターン
朝(起床後すぐ) 財務30分:計算5問 財務30分:計算5問 財務45分:計算7問+過去問1年分の第1問〜第5問
通勤・移動 中小の暗記カード15分×2 中小の暗記カード15分×2 中小の暗記カード20分×2
昼休み 情報の用語一問一答15分 情報の用語一問一答20分
主役科目60分 主役科目90分 主役科目120分(60分×2セット、間に10分休憩)
就寝前5分 その日に間違えた論点を3つだけ声に出して読む(記憶の定着率が体感で大きく変わる)

朝の財務30分は「解く」ではなく「手を動かす」のが目的です。CVP分析、正味現在価値(NPV)、キャッシュフロー計算書、原価計算、企業価値の5論点を日替わりでローテーションし、1問5分以内、電卓なしで回します。詳しい進め方は財務・会計の勉強法にまとめています。

夜の主役科目は週のブロックで決めたものだけをやります。「今日は気分が乗らないから企業経営理論にしよう」を許すと、第3週に中小の25時間が消えます。

休日は本番と同じ時間割で解く

直前1か月の休日は、土曜=1日目セット、日曜=2日目セット+弱点補強に固定します。開始時刻・休憩時間まで本番と同じにするのが要点で、これをやっておくと当日の疲労の出方が読めるようになります。1次試験ガイドの時間割どおりに並べたのが次の表です。

時刻 土曜(1日目セット) 日曜(2日目セット)
9:50〜10:50 経済学・経済政策(60分) 経営法務(60分)
11:30〜12:30 財務・会計(60分・電卓なし) 経営情報システム(60分)
13:30〜15:00 企業経営理論(90分) 中小企業経営・中小企業政策(90分)
15:40〜17:10 運営管理(90分) (試験なし)採点と間違い直し
17:30〜19:00 採点と間違い直し(90分) 中小の暗記カード追い込み(90分)
19:30〜21:30 2日目3科目の見直し(本番の予行演習) 翌週の計画を15分で書いて終了

土曜の19:30〜21:30は、本番1日目の夜をそのまま再現する枠です。4科目5時間解いた後の頭で、法務・情報・中小をどこまで回せるかを実測してください。ここで「無理だった」と分かれば、まだ2週間あるので回す量を減らして精度を上げる方向に修正できます。使う過去問の年数は過去問は何年分やるべきかのとおり直近5年分で十分です。

財務・会計:毎日30分、電卓なしで落とさない

財務・会計は直前1か月で伸ばそうとしてはいけない科目です。伸びしろは3〜5点しかありません。それでも毎日触るのは、3日空けると計算の手順が飛び、5日空けると10点落ちるからです。目的は現状維持です。

毎朝30分のメニューは固定します。月=CVP分析と損益分岐点、火=正味現在価値と内部収益率、水=キャッシュフロー計算書、木=標準原価計算の差異分析、金=企業価値評価とWACC。土日は本番同時刻に過去問1年分。1問あたり5分でタイマーを切り、時間内に解けなければ即座に解説を読む。悩む時間は1分も取りません。

直前期に捨てる論点は3つデリバティブの評価計算、税効果会計の応用論点、連結会計の資本連結の詳細です。この3つは合わせて出ても2〜3問で、習得コストが割に合いません。代わりに簿記の仕訳と財務諸表の読み取り、経営分析の比率計算を確実に取ります。ここは毎年必ず出て、かつ電卓なしでも解けます。

中小企業経営・政策:ラスト14日に25時間を集中投下する

1か月で最も点が動く科目です。7月15日から開始し、そこから本試験まで毎日1.5〜2時間を割り当てます。前半(第1部=中小企業経営)と後半(第2部=中小企業政策)で、やり方をはっきり変えます。

中小企業経営(白書パート)は、統計の細かい数値を覚えようとしないでください。押さえるのは大小関係と傾向です。企業規模別の企業数・従業者数・付加価値額の構成比、開業率と廃業率の推移、規模別の労働生産性の差、業種別の従業者数の順位——この4テーマで白書パートの半分は取れます。個別企業の事例紹介は全部捨ててかまいません

中小企業政策は、「誰が・何を・いくらまで・何年」の4点セットを暗記カードにします。優先度の高い順に、中小企業基本法の定義(製造業その他=資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業=1億円/100人、サービス業=5,000万円/100人、小売業=5,000万円/50人)小規模企業者の定義(製造業その他20人以下、商業・サービス業5人以下)経営革新計画と経営力向上計画の承認要件と支援内容小規模企業共済(掛金月1,000円〜70,000円)と経営セーフティ共済(月5,000円〜200,000円、積立限度800万円、貸付は掛金総額の10倍かつ8,000万円上限)支援機関(よろず支援拠点、事業承継・引継ぎ支援センター、中小企業活性化協議会)の役割の違い。この5ブロックで政策パートの6割を占めます。

暗記カードは紙のA4に手書きで20枚作ります。アプリより紙が速い。1周15分で回せる分量にして、7月20日以降は1日3周(45分)。同じものを3周するのが、新しい資料を1周するより確実に効きます。

経営情報システム:用語の一問一答を1日100語

情報システムは知っているか知らないかだけの科目です。理解に時間をかけず、用語→意味を1往復0.5秒で言える状態を作ります。18時間の内訳は、用語暗記に10時間、過去問5年分に6時間、計算問題(稼働率・応答時間)に2時間

優先する6分野は、データベース(正規化の第1〜第3正規形、SQLのSELECT/JOIN/GROUP BY、トランザクションのACID特性)ネットワーク(OSI参照モデルの7階層、TCP/IP、IPアドレスとサブネット、無線LANの規格)セキュリティ(共通鍵と公開鍵の使い分け、デジタル署名、認証の3要素)システム開発(ウォーターフォールとアジャイル、UMLの図の種類、テスト工程)ハードウェアと記憶装置経営情報管理(クラウドのIaaS/PaaS/SaaS、IoT、AI関連用語)

捨てるのはプログラミング言語の細かい仕様と統計解析の検定計算です。合わせて2〜3問。ここに手を出すと10時間溶けます。用語の網羅にはダンシ君のサブノート一発合格まとめシートが向いています。

経営法務:会社法と知財だけで56点を取りに行く

経営法務は努力に対する見返りが最も悪い科目です。だから目標は56点、最低ライン44点に設定し、15時間以上は投じません。60点を狙わないと決めるのが直前期の正しい判断です。

投下先は2つに絞ります。会社法(機関設計のパターン、株式会社の設立手続、株主総会と取締役会の決議要件、組織再編の種類と手続)に8時間知的財産権(特許権=出願から20年、実用新案権=10年、意匠権=出願から25年、商標権=10年で更新可、著作権=原則として著作者の死後70年。出願手続と審査の流れ)に5時間。残り2時間で過去問の間違い直し。

捨てるのは英文契約、国際私法、金融商品取引法の細部、独占禁止法の手続規定です。特に英文契約は毎年出ますが、1〜2問のために英文を読む練習をするコストが見合いません。選択肢を読まずに勘で1つ選び、40秒で次へ進むと決めておきます。

経済学・企業経営理論・運営管理:維持の最小メニュー

この3科目は「新しいことをやらない」が原則です。過去問で一度でも間違えた問題だけを回します。

経済学・経済政策(10時間)は、グラフを描けるかどうかがすべてです。IS-LM曲線、AD-AS曲線、無差別曲線と予算制約線、費用曲線(AC・AVC・MC)、余剰分析の5枚を白紙に3分で描けるまで繰り返します。理解が抜けた論点はほらっちチャンネルの該当回を1.5倍速で見るのが最短です。

企業経営理論(12時間)は、知識より日本語の読み方で点が決まります。「常に」「必ず」「〜に限られる」といった言い切り表現が入った選択肢は誤りである確率が高い——この感覚を過去問で維持します。労働関連法規(労働基準法の労働時間・休憩、労働安全衛生法)は暗記部分なので、直前1週間に90分だけ入れます。詳細は企業経営理論の勉強法に書きました。

運営管理(14時間)は、生産管理の計算(経済的発注量EOQ、PERTのクリティカルパス、ラインバランシングの編成効率)と、店舗・販売管理の暗記(大規模小売店舗立地法・都市計画法の規制内容、照明と色彩、商品陳列、物流とPOS)に分けます。色彩と照明は毎年出るので絶対に捨てない。ここは1時間で2〜3問分の得点になる、直前期で最も効率のよい論点です。

直前期に捨てる論点の一覧

科目 捨てる論点 想定出題数 代わりに固める論点
財務・会計 デリバティブ評価、税効果会計の応用、連結の資本連結詳細 2〜3問 仕訳、経営分析、CVP、NPV
経済学 動学的マクロ、複雑な国際マクロモデル 1〜2問 基本5グラフ、余剰分析
企業経営理論 マイナーな組織論の学説名と提唱者 1〜2問 選択肢の読み方、労働法規
運営管理 JIS用語の細部、特殊な生産方式の名称 1〜2問 色彩・照明、EOQ、PERT
経営法務 英文契約、国際私法、金商法の細部 3〜4問 機関設計、知財の存続期間
経営情報システム プログラミング言語仕様、統計的検定の計算 2〜3問 DB、ネットワーク、セキュリティ
中小企業経営・政策 白書の個別企業事例、マイナー施策の細目 3〜4問 基本法の定義、共済、支援機関

捨てる論点は合計で1科目あたり2〜4問、点数にして8〜16点です。これを捨てても、残りを固めれば目標点に届きます。捨てると決めた論文を試験中に粘らない——この判断が本番の時間を守ります。

2日目を「1日目の夜」から始める設計

1日目は9:50開始、17:10終了。4科目5時間、拘束時間は7時間20分です。終わった時点でほとんどの人は使い物にならない状態になっています。それでも2日目の3科目は暗記科目で、前夜に触れた分がそのまま得点になります。ここを取りに行くために、1日目の夜を設計しておきます。

時刻 やること やってはいけないこと
17:10〜17:50 会場を出て移動。糖分と水分を先に入れる 1日目の答え合わせ
18:00〜18:40 夕食。消化のよいものを腹八分 SNSやX(旧Twitter)で解答速報を見る
18:40〜19:00 入浴(湯船に浸からずシャワー10分) 長風呂で体力を使う
19:00〜20:00 中小企業経営・政策の暗記カード20枚を3周 新しい問題を解く
20:00〜20:40 経営情報システムの用語一問一答(見るだけ) 計算問題に手を出す
20:40〜21:10 経営法務:機関設計の表と知財の存続期間だけ 会社法の条文を読み込む
21:10〜21:30 翌日の持ち物確認、受験票と時計をカバンへ 翌日の心配をする
22:00 就寝(6時間半以上を確保) 眠れないからと勉強を続ける

この夜に使う教材は7月20日までに「1日目夜パック」としてA4で10枚に絞って作っておきます。内訳は中小4枚、情報3枚、法務3枚。当日、テキストを持ち込んで「どこを見るか」を考えた時点で30分溶けます。見るものが決まっている状態で会場を出るのが要点です。当日の動き方は1次試験 当日の注意点にまとめています。

そして1日目の自己採点は絶対にしない。私は3年目、1日目の夜に一切採点しませんでした。採点して手応えより低ければ2日目の集中が落ち、高ければ気が緩みます。どちらに転んでも得がありません。採点は2日目が終わってからです。

体力設計:睡眠を削った瞬間に中小企業経営・政策が消える

直前1か月で睡眠を削るのは、暗記科目に対して最も相性の悪い選択です。中小企業経営・政策と経営情報システムは記憶の定着で決まる科目で、睡眠時間を5時間に落とすと定着率が体感で半分になります。7月25日以降は睡眠7時間を固定し、その枠の外で勉強量を調整してください。

具体的には、7月25日から起床を本番と同じ6:30に固定します。本番は9:50開始なので、3時間20分前に起きるのが理想です。人間の脳は起床から3時間ほどで本調子になります。ここを合わせておかないと、初日の経済学(9:50〜10:50)を寝ぼけた頭で受けることになります。

もう1つ、試験の1週間前から昼食を軽くする練習をしてください。1日目の昼休みは12:30〜13:30、その直後に企業経営理論の90分が来ます。満腹だと13:30〜14:30に必ず落ちます。おにぎり1個とバナナ程度に減らし、その分を休憩中のチョコレートで補う運用に切り替えます。

私の3年目、直前1か月に何をしたか

私は3年目に1次試験を再受験しました。1次合格の効力が切れ、7科目をもう一度受ける必要があったためです(科目合格制度の免除も使いませんでした)。2次の勉強と並行するなかで、1次に割ける時間は限られていました。

そこで取った方針が、暗記3科目(経営情報システム・経営法務・中小企業経営・政策)だけを診断士ゼミナールで補強し、残り4科目はTACの過去問題集だけで回すというものでした。理解が必要な科目は過去の蓄積が残っている一方、暗記科目はゼロから作り直す必要があったからです。

3年目の模試の科目別得点は、経済学64/財務・会計68/企業経営理論82/運営管理70/経営法務68/経営情報システム72/中小企業経営・政策63、合計487点でした。この時点で最も低かったのが中小企業経営・政策の63点です。模試は7月上旬でしたから、ここから本試験までの3週間強を、中小の詰め込みに最も長く充てました。

結果として1次は合格し、その年の2次で244点(事例I 66/II 51/III 68/IV 59)を取って合格しました。振り返って言えるのは、直前1か月にやったことのうち、点に変わったのは中小企業経営・政策と経営情報システムの詰め込みだけだったということです。企業経営理論も運営管理も、直前1か月では1点も動いていません。

直前1か月にやってはいけない5つ

  1. 新しいテキストや問題集を買う——「見たことがない情報」が増えるだけで、不安が増えます。手元の教材を3周する方が確実です。
  2. 模試を2回以上受ける——1回5時間半+復習16時間。2回受けると43時間、中小の投下時間25時間を軽く超えます。
  3. 2次試験の勉強を続ける——1次に落ちれば2次はありません。7月に入ったら2次の教材は箱にしまう。1次合格発表は9月1日、2次筆記まで6週間以上あります。
  4. 睡眠を5時間に削る——暗記科目の定着が落ち、削った時間以上を失います。
  5. SNSで他の受験生の進捗を見る——「もう10周した」という投稿を見て得られるものは何もありません。

残り7日のチェックリスト

  • 受験票・写真・身分証明書を7月25日までに揃えて封筒にまとめる
  • アナログの腕時計を用意する(計算機能や通信機能のあるものは不可)。スマートウォッチは持ち込めません
  • 「1日目夜パック」A4 10枚を完成させる(中小4・情報3・法務3)
  • 会場までの経路と所要時間を確認し、9:00到着で逆算した起床時刻を決める
  • 各科目の「捨てる論点」を紙に書き出し、当日カバンに入れる
  • 7時間睡眠を固定し、起床6:30に体を合わせる
  • 7月31日は新しいことをやらない。中小の暗記カードを3周して21時に寝る

直前1か月は、知識を増やす期間ではありません。持っている知識のうち、8月1日と2日に取り出せるものを最大化する期間です。7科目を均等に回したくなる気持ちは分かりますが、そこを我慢して中小企業経営・政策と経営情報システムに時間を寄せ、財務・会計を毎日30分でつなぐ。この形に組み替えるだけで、総点は変わります。

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出典: 一般社団法人 日本中小企業診断士協会連合会「中小企業診断士試験」実施案内、中小企業庁「中小企業白書」「中小企業施策利用ガイドブック」。得点・学習時間の記載は運営者本人の受験記録および模試結果に基づきます。目標点・投下時間の配分は運営者の実感に基づく目安です。